完璧主義の弊害を知る

「目標が最大化にあったのでは目標は決して達成
されることがない。それどころか達成に近づくほ
どいっそうの努力が求められる。」
イノベーションと企業家精神P211

比較的やさしい問題で,常に80点をとるというの
は,努力すれば可能です。

しかし,常に100点をとるとなると話は別です。
どんなに,やさしい試験でも,誤字脱字やちょっと
したケアレスミスがあるので,常に100点をとる
ことは容易ではありません。

やさしい問題を常に100点とれるように努力する
人よりも,ちょっと難しい問題で70点とれるよう
に努力する人の方が,学力的には上になります。

考えてみれば,当たり前のことです。
もし,出されたテストを常に100点とれるように
なるまでは,小学校を卒業することが出来ないと
いうルールが出来たとしたら,大変です。

ほとんどの人間が小学校を卒業できず,国民全体
の学力は大きく下がるでしょうね。

落ち着いて考えれば,わかることですが,それでも
我々は無意識のうちに完璧な目標を立ててしまう
ことがあります。

あらゆる人に満足してもらえる。
あらゆる層に支持される。
そんな商品やサービスを考えてしまうのです。

これは,推測の域を超えないのですが,自然界では
常に生きるか死ぬかの2者択一です。
○と×で,△がない世界です。

人間が,玉虫色の解決という方法を身につけたの
は,文明が発達してからなのではないでしょうか?

そうだとすると,完璧には程遠く,かといってゼロ
でもないという80点合格の世界は,人間の思考回
路では素直に受け入れられるものではないのかも
知れません。

完璧を求めるもうひとつの理由として考えられる
のは,人間の手足は全部で,四本指は親指から小指
まで五本と決まっています。

これらが欠けていると人間はスグに気がつきます。
もし気がつかなかったら,病気や怪我に気がつか
ないということですので命にかかわります。

あるべきものがないと不安や危険を感じるのは,
生き延びるための知恵であり,自らが置かれてい
る状況に欠けたものがあってはならないという習
性が完璧主義の根幹にあるのかも知れません。

それゆえ,ある客層に受けるけれども,他の客層に
は不評というのは生理的に許せないのかも知れま
せん。

しかし,それでは満足な結果を生むことは出来ま
せん。

差別化なんて二の次になってしまいます。
しかも,完璧すぎる目標は,コストがかかりすぎて,
命取りになりかねません。

完璧な目標ではなく,かといって低すぎる目標で
もなく,最適な目標を考えなくてはいけないとい
うことです。

しかし,それは竹を割ったような単純なものでは
ないだけに,我々にとっては,難しいことなのでし
ょうね。

さて,あなたは完璧主義に陥っていないでしょうか?
目標の最大化は常に大敵です。

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小さな領域に集中する

「企業家的なビジョンは,社会や知識のすべての
領域にわたるものではなく,一つの小さな領域に
ついてのものであるという事実にこそ,活力の源
泉がある。」
創造する経営者P245

業績のカギは集中ということですね。
ところが,あれもこれもやりたくなるのが人間です。

言ってみれば,リスクの分散です。
食糧にしても,単一の食材に頼ることは危険です。

様々な食材を食べることで,われわれは絶滅の危
機から回避してきた歴史があるわけですね。

ひとつのものに頼らず,常にリスクを分散しよう
というのは,われわれの脳に刻まれた生き延びる
ための知恵といえるのかも知れません。

それだけに,一つの小さな領域について集中する
ことは,非常にリスクのあることであり,われわれ
の本能と相容れないものなのかも知れません。

われわれの本能がリスク回避のため,あれもこれ
もやりたがるのと同じように事業展開もあれもこ
れもと手をつけたがるものです。

しかし,誰もがそのように行動するわけですから,
差別化出来ません。

もちろん,一つの小さな領域について集中するこ
とで必ず成功するわけではありません。

集中した分野が社会情勢の変化で変わることもあ
りますし,狂牛病騒ぎで,牛丼チェーン店がある日
突然苦境に陥ることだってあるわけです。

しかし,こうしたリスクがあったとしても,やはり
集中せざるを得ないのです。
世の中は過当競争の時代です。

ラーメン屋は,おいしいカレーを作ることが出来
るかも知れません。
しかし,カレー専門店の味にはかないません。

もちろん,ある分野に集中することが,成功を保証
するわけではありません。

集中した分野が上手くいくかどうかは,運任せの
部分があります。

しかし,リスク回避の本能にしたがって手を広げ
ることの方が,もっとリスクを払うということを
考えなくてはいけません。

自然界に生きているのであれば,あれこれと,手を
広げることは生き残る確率を確実に高めることが
出来ましたが,それと同じ理屈が現代社会では通
用しないということですね。

ところが,こうした事実が理解できても,なかなか
本能に打ち勝つこが出来ないのかも知れません。

さて,あなたは,どれだけ1つの分野に力を集中し
ているでしょうか?

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公式や法則を疑ってみる

「判断の代りに公式を使うことは,常に間違いで
ある。」
現代の経営上P83

常に間違いであるといわれても,判断の代りに公
式を使いたがるのが人間の性だったりしますね。

周りを見渡してみると,○○の法則や○○の方程
式なるものによって,パターン化するのが大好き
なのが人間です。

いろいろな説がありますが,パターン化するのは,
生き延びるための知恵だった可能性が高いように
思われます。

木の枝に縞模様のロープのようなものがぶら下が
っていたとします。

われわれのアタマは,いい意味でパターン化され
ているので,ヘビではないかと警戒します。

しかし,熱帯雨林のジャングルであれば,ともかく,
人の手が入った近所の雑木林であれば,ヘビでは
なくロープがかかっているだけかも知れません。

あるいは,ツタ科の植物が絡まっているだけかも
しれません。

しかし,われわれは,まずヘビを疑います。
そう考えた方が,生き延びる確率を高めるからで
しょう。

木の枝に縞模様のロープがあったらヘビだという
公式に当てはめ瞬時に物事を判断する能力は,生
き延びるための知恵として,かなり有効です。

しかし,この思考回路をそのまま現代社会に当て
はめると支障をきたすことがあるということですね。

ほんとうは,ヘビではないのに,ヘビだと思って
近づくのをやめる発想法は,ほんとうは,顧客
なのに,顧客ではないとアプローチしないことに
つながる発想法です。

また,われわれは,サイコロの目が3回連続で偶数
が出たからといって,4回目も必ず偶数が出るとい
うわけではないことを知っています。

しかし,未知のものについては,傾向から類推する
しかありません。

ある歌手が3曲連続でヒットチャート1位を獲得
したら,4曲目も1位を獲得するのではないかと思
ってしまいます。

確率的に考えると,サイコロの目が3回連続で偶
数が出たのと同じな理屈ですが,あたかも4回目
の成功が約束されているかのように考えてしまい
ます。

特に,その歌手の熱狂的なファンであるほど,その
傾向は強くなります。

ほんとうは,つぎの曲もヒットするという法則が
あるわけではないのにあたかもあるように考えて
しまうわけなんですね。

われわれが,扱うルールや公式のなかに,確かな根
拠が無いのに,傾向から類推したにすぎないもの
がないかどうかを疑ってみる必要があるというこ
とです。

成功者は,口を揃えて常識を疑えといいますが,こ
れは,われわれが,ある傾向から物事を類推するこ
とから生ずる誤りを正せといっているのかも知れ
ません。

ジャングルであれば,ヘビのようなものに近づく
のは自殺行為です。

しかし,われわれはジャングルの中に生きている
のではありません。

ヘビのようなものでも,はじめからヘビだと決め
つけずに,ほんとうにヘビなのか確かめることが
必要だということですね。

公式とされているものであっても,自ら出かけて,
自らの目で確かめて肌で感じて,真の姿を確認す
る必要があるということです。

さて,あなたの判断の拠り所は,パターン化された
約束事でしょうか?

それとも,自ら出かけて確かめたものになってい
るでしょうか?

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壊れた中継器を探せ!

「今日の組織構造は,マネジメントの階層を基本
に組み立てている。それらの階層は,ほんどが情報
の中継器にすぎない。他のあらゆる種類の中継器
と同じようにできが悪い。情報は伝えられるたび
に内容が半減する。」
ネクスト・ソサイエティP129

組織構造は,トップが頂点にたつ階層型になって
います。

これは,ニホンザルのサル山にボス猿がいること
からして,人間特有のものではなさそうです。

争いの仲裁,食糧の分配,配偶者の独占というおい
しい部分をボス猿は権限として持っているようで
すが,他のサルがこれを許しているのはボス猿に
任せた方が,仲間同士のムダな殺し合いを避ける
意味で有効と判断しているからといわれています。

これは,人間にもあてはまるわけでして,無駄な争
いを避け,決定事項を処理するためには,組織は
階層型にならざるを得ないということですね。

ところが,階層型の組織は,サル山のボス猿と同様
に,もともとトップの意見に従うことを目的とし
た構造であって,末端の意見を取り入れることは,
本来不向きです。

特に,日ごろお客様に接している人間が感じたこ
とや,お客様のクレームがトップに伝わることを
難しくしています。

そうであるならば,組織を解体して,末端の意見
にトップが従うようにすれば,良いかというと,
そうではありません。

お客様の意見は多岐にわたり,それを全て取り入
れていたら,組織はおかしくなります。

自動車メーカが,お客様に飛行機をつくって欲し
いと要望されたからといって,安易に航空機産業
に進出するのは命取りです。

取捨選択が必要となってきますが,それを決める
のに適した組織は,やはり階層型の組織で,トッ
プが決定すべきなのです。

問題なのは,組織が肥大化しすぎて,組織の末端の
人間が感じたことや,お客様のクレームが伝わら
ないことです。

しかも,肥大化すれば,トップの命令自体も末端に
伝わりにくくなります。

企業には,適正規模があり,それを超えると害が
大きくなるということです。

それを超えたものは,一長一短がありますが,分社
化するか,場合によっては売却するか,あるいは,
事業部制にするかです。

もちろん,分社化や事業部制によって,組織をス
リム化したように見えても,こんどは,派閥争い
をして,部門同士が,お互いの足を引っ張り合う
という弊害もあるので,難しいところではあります。

大会社の経営危機は,まさにこのパターンによる失
敗例が多いように思います。

人間だけではありませんが,弱肉強食の世界では,
大きくて強い個体が生き残りやすいこともあり,
大きいことはいいことだと考える習性があるよう
に思います。

この習性も,組織が限界を超えて大きくなったこ
とに対する危険感を感じないことにつながり,
気がついた頃には手遅れになっているわけですね。

そうならないためには,末端の意見やお客様の声
が,ほんとうにトップまで届いているかどうか?

トップが,自ら足を運んで,目で見て自分の目で
確かめる習慣を持たないといけないということに
なろうかと思います。

さて,あなたの組織の情報伝達力はどうでしょうか?
壊れた中継器を探してみる必要がありそうですね。

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「ウチの会社」「ウチの業界」は禁句

「優れたリーダーは,『私』とはいわない。意識
していわないのではない。『私』を考えないので
ある。いつも『われわれ』と考える。」
(非営利組織の経営P21)

特に難しいのが,「意識していわないのではな
い。」の部分です。

無意識で自然に「『私』とはいわない」というレ
ベルに到達できるかどうかということですね。

これは,とても難しいことだと思います。
本来人間は,利己的な存在です。

自分の子供に,ご飯を食べさせ,教育を施すのは
当然だと思っていますが,他人の子供に無償で大
人になるまで育てられるでしょうか?

聖人君子レベルではないと難しいですね。
人間は,本来,自分の遺伝子を後世に残すために
生きるという意味で利己的にならざるを得ません。

ところが,人間は非血縁者に対しても,しばしば
互恵的利他行動をします。

まさに,「『私』を考えないのである。いつも『わ
れわれ』と考える。」という世界です。

ところが,互恵的利他行動は進化の過程で発達さ
せたという説が有力になっています。

その説によると本来人間が備わっていたのは利己
主義で,利他行動は車でいえば,後付のオプショ
ンみたいなものです。

クルマでいえば,走行に直接関係のないオプション
なので,壊れても走行に支障ないレベルのもの
といっても良いかも知れません。

それゆえ,意識して行動しないと簡単に無視され
るような代物であるということですね。

会社を私物化して,経営をおかしくする経営者が
後を絶たないのも利他行動が,いかに後付のオプ
ションであるかを物語っているのかも知れません。

それゆえ,優れたリーダーになるためには,無意
識のうちに,「いつも『われわれ』と考える」よ
うになるまで,習慣を積み重ねるしかないという
ことですね。

人間が生まれつき持っている利己的な行動に反す
ることをするわけですから,常日頃意識して習慣
にすることによって克服するしかないのです。

まずは,「ウチの会社は」とか「ウチの業界は」
という口癖をあらためることからスタートです。

「われわれの会社は」「われわれの業界は」とい
えるかどうかです。
さて,あなたは大丈夫でしょうか?

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正当化するための議論は不毛な議論

「成果のあがらないもの,希望のないもの,
報われないものを継続すべきことを正当化す
るための議論が,言い訳以上のものであるこ
とはあまりない。」
創造する経営者P190

「成果のあがらないもの,希望のないもの,
報われないもの」であるにも関わらず,なか
なか廃棄することが出来ないのが人間かも知
れません。

典型的なのがサンク・コストの問題です。
例えば,Aプロジェクトに10億円投資しまし
たが,成果があがりません。

あと4億円追加投資すれば,30%の確率で成
功し投資金額を回収できますが,何もしない
とプロジェクトは失敗し,2億円の撤退費用
がかかります。

さて,あなたは追加投資に応じるべきでしょ
うか?
この問題は,正解のない問題です。

実際に追加投資をして損失を挽回した事例も
あることでしょう。

しかし,この問題をサンク・コストの問題と
して捉えるのであれば,追加投資に応じない
が正解となります。

7割の確率で失敗するわけですから,4億円×
70%=2.8億円が期待値です。

何もしないと撤退費用に2億円かかります
が,0.8億円得するわけです。

この問題の場合,追加投資に失敗しても,
撤退するにしても,最初に投資した10億円に
変化はありません。

合理的な判断をするのであれば,10億円はサ
ンク・コストとして無視し,投資に失敗した
場合と単純に撤退した場合のコストを比較し
て得な方を選択するのが正解となります。

ところが単純にいかないのが人間です。
どうしても,最初に投資した10億円という
数字が合理的な判断をするのを邪魔するわけ
なんですね。

これは,どうしたもんでしょう?
人間がサンク・コストの問題を苦手とするの
は,子育ての論理に関係すると思われます。

いまの問題を子供に置き換えるとどうなるで
しょうか?

かなり不適切な表現となりますが,お許し願
います。

あなたの手塩をかけて育てた子供が事故に遭
いました。

あと4億円医療費を払えば,30%の確率で成
功し助かります。

何もしないと死亡し,2億円の葬式費用がか
かります。

このような問題であれば,なんとか4億円調
達しようと必死になると思います。

サンク・コストの問題として処理すれば,葬
式費用の方が正解となりますが,人道的に明
らかに反していますね。
もちろん,投資と子育てとは違います。

しかし,投資と子育てとは違うと頭で理解出
来ていても,実際の判断となると子育ての論
理で物事を判断してしまうのが人間なのかも
知れません。

脳の直感的な判断が,投資と子育てとは違う
と認識しているにも関わらず,投資の問題を
子育ての問題に勝手にすり替えているように
すら思えます。

確かに,このように直感的に判断すること
は,我々の遺伝子を将来に残す上で,有利に
働いたことは間違いありません。

しかし,投資の問題にも,本能的に子育ての
論理が潜在意識として根を深くおろしている
のは,困ったものかも知れませんね。

「継続すべきことを正当化するための議論」
は,子育て理屈でしているのか,それとも,
合理的な判断で議論しているのかを見極めな
いといけないということでしょうね。

人間は廃棄より継続を好む習性があります。
この誘惑を断ち切れるかどうかが成果をあ
げるか,あげないかの分かれ目なのかも知れ
ません。

あなたは,大丈夫でしょうか?
正当化するための議論は,本当に当を得るものに
なっているでしょうか?

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話し上手より聞き上手

「多くの人が,話し上手だから人との関係づくり
は得意だと思っている。対人関係のポイントが聞
く力にあることを知らない。」
非営利組織の経営P217

話が下手よりは,上手いほうがいいかも知れません。
しかし,話す能力と人間関係づくりの能力は必ず
しも一致するとは限らないということですね。

人間は,人の話を必ずしも聞いているわけではな
いということを忘れてはいけません。

もちろん,切迫した危機的な状況に陥れば,責任の
ある人間の指示に従ってくれます。

危機的な状況で,責任ある人間の話を聞くことで
生き延びる可能性が高まるわけですから,当然と
いえば当然です。

特に軍隊のような組織では声が大きくて話が上手
い人間が支持されるのではないかと思います。

話が下手で声が小さい人間がリーダーになると切
迫した状況の中で適切な指示を伝達するのに不利
だろうと思います。

そのせいでしょうか?
われわれが,求めるリーダー像は声が大きくて恰
幅が良くてカリスマ性のある人物を自然と求めて
しまうようです。

理想の上司ランキングにタレントやスポーツ選手
が上位にノミネートされます。

もちろん,荒波を乗り越えた人達なので,大丈夫
だろうとは,思いますが,タレントやスポーツ
選手は,実際に大きなビジネスを手掛けたわけ
ではありません。

ビジネスで成果をあげるかどうかは,未知数
なのに,我々はイメージで理想の上司を勝手に
作り上げてしまうように思います。

われわれの社会は,毎日,銃弾が飛び交い明日の命
があるとも限らないような戦場ではありません。

戦場のような社会でなければ,声が小さくて線が
細くて,カリスマ性がないけれども,真面目で誠実
であれば,リーダーになれる可能性があるわけです。

しかも,リーダーの下で働く人間もリーダーの言
うことを適当に流して聞いていても,命が取られ
るわけではないのです。

危機的で切迫した状況におけるリーダー像と知識
労働社会で求められるリーダー像は,必ずしも一
致するわけではないということですね。

ところが,知識労働社会におけるリーダー像は,こ
れまでの人間社会におけるリーダー像と異なるに
も関わらず,古いリーダー像にとらわれてしまっ
ているのかも知れません。

話が上手であれば,当然相手は話を聞くもの,服従
すべきものと思って行動してしまうわけです。

リーダー的な地位にいる人は,部下が命令に従わ
なければ命を落とすような状況にないだけに,必
ずしも耳を傾けてれるわけではないことを前提に
考えないといけないということですね。

そのために,必要とされるのが聞く力です。
聞くということは,答えなくてはいけません。

部下が答えなくてはいけない状況をつくることです。
ある意味,違った意味での強制力かも知れません。

リーダーの意図とは関係なく,切迫した状況がつ
くり出した強制力ではなく,リーダーが意図して
つくり出した状況によるいい意味での強制力を用
いるということでしょうか?

これまでと違った,あたらしいリーダー像が求め
られているということになるのではないかと思い
ます。

さて,あなたの聞く力はどうなっているでしょうか?
話し上手よりも聞き上手とは,よく言ったもの
ですね。

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