情報に変な偏りはないか?

「サービスとは,マネジメントの憶測や,社長と大
手ユーザーの雑談によって評価すべきものではな
い。体系的,客観的,定期的に顧客に聞くことによ
って評価すべきものである。」
現代の経営上P91

サービスの難しさを物語っていますね。
「マネジメントの憶測や,社長と大手ユーザーの
雑談」は,手に入りやすい内部情報です。

まあ,当面の間はこの情報だけでしばらく安泰か
も知れません。

しかし,時代は目まぐるしくかわります。
そして,年齡とともにライフスタイルも変わって
きます。

個人差はありますが,ライフスタイルはだいたい
10年単位で大きく変わると思います。

子育てに夢中になっている年代
子供の受験に振り回される年代

子育てが終わったと思ったら,親子介護
親の介護が終わったと思ったら,自分自身の健康
問題というように,大きな節目は,だいたい10
年サイクルです。

毎年のように,子供を連れて,食事に来てくれた
超お得意さまが,ある日突然パッタリと来なく
なります。

親の介護であったり,子供の受験が来なくなった
理由だったりしますが,お客さまは来なくなった
理由を積極的には,教えてくれません。

上っ面をなめる程度の内部の情報は,常に陳腐化
する危険があるということですね。

精緻を極めたコンビニのデータが,しばしば予測
を誤る理由もこの辺にあります。

コンビニのデータは,コンビニを利用しない人や
利用しなくなった人のデータがほとんど入って
いないんですね。

それゆえに,「体系的,客観的,定期的に顧客に聞
く」ことが大事になってきます。

イスラム圏にコーランが流れるテレビというもの
がヒット商品になりました。

これは,韓国のメーカがイスラム圏の一般家庭に
ホームステイしてヒントを得たといわれています。

これは,顧客データや市場分析だけでは出てこな
いアイデアですね。

しかし,われわれは,内部の手に入りやすい情報を
より重視する傾向があります。

いまでも,一部の地域では外部とは敵対し殺しあ
う関係です。

狩猟採集生活を行っている部族では,部族外では
常に争いが絶えないといわれています。

治安の良い日本人には,難しいのかも知れません
が,外部に身を委ねることは,生命の危険に関わる
問題です。

自分の身を守るために,われわれには,外部の情報
は信用ならないとする習性が,もしかしたらある
のかも知れません。

それゆえ,なかなか顧客の情報
特に,ノンカスタマーの情報には,目を向けないか?

ノンカスタマーの情報に関心があっても,なにが
なんでも手に入れようとする執念に欠けるのかも
知れません。

われわれが常に内部の情報に没頭しがちな習性が
あるからこそ意識的に顧客(特にノンカスタマー)
の動向を気にかける習慣を身につけた方がいいか
も知れません。

個人情報保護法があるので,余計にその傾向に拍
車がかかっているのかも知れません。

とはいえ,個人情報保護法を言い訳にしてはいけ
ないように思います。

景品や商品券をエサに,アンケートと称して個人
情報を得ようとする努力は,むしろ個人情報保護
法が出来る前よりも盛んになったように思います。

ノンカスタマーの情報を入手するなんて,とても
ムリだと努力もせずに言い訳するのは,マズいよ
うに思います。

さて,あなたの手にした情報は,常に新しいでしょ
うか?
情報に変な偏りはないですか? 

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真の多角化と関係のない分散

「事業についての有効な定義をもてないことは危
険信号である。市場や顧客と無関係に事業を行っ
ていることになる。さらには共通の知識や労力の
相乗効果を実現する真の多角化ではなく,知識労力
とは関係のない分散を行っていることになる。」
創造する経営者P264

人が多くなれば多くなるほど違う考え方の人間が
増えていきます。

ひとり一人が考えていることを全て実現しようと
すると迷走が始まります。

天ぷら屋なのに,カレーが食べたい,寿司が食べ
たい。

ラーメンが食べたいというお客さまの声に全て答
えていたら,天ぷら屋としての本業がおかしくな
ります。

カレー専門,寿司専門,ラーメン専門でやってい
るところには,いくら天ぷら屋としての技術が高
くても敵いません。

これが,「真の多角化ではなく,知識労力とは関係
のない分散を行っていること」の意味するところ
です。

ところが,天ぷら屋でラーメンを売るといった誰
でもわかるような事例であれば,明らかにおかし
いと気づきます。

問題なのは,目に見えておかしいと気が付かない
ような仕事で,知らず知らずのうちに,無理に手を
広げ,なんでも屋になっていることです。

訪問型の営業であれば,行動半径がある程度集中
していることが望ましいわけです。

ところが,あらゆるお客さまの要望に応えている
うちに,行動半径が広がり,行動半径の拡大に見
合った投資や人材の確保がおろそかになって,あ
えなく挫折というパターンになることが多いです。

このパターンは,扱っている商品サービスや客層
に大きなブレはなく,天ぷら屋でラーメンを売る
ような無茶苦茶な行動に見えないだけに,落とし
穴にはまりやすいわけです。

行動半径をどこまでに設定するか,あるいは行動
半径を広げるのであれば,どんな条件を満たした
ときなのかを明確に定めないと人間は無鉄砲な行
動に出てしまうわけですね。

太古の昔であれば,このような行動指針を定めな
くても天候や天敵の存在などの制約要因で自ずと
適切な行動指針が出来上がってしまったのかも知
れません。

ところが,天候や天敵の制約がなくなると自制し
た行動がとれないのが人間なのかも知れません。

勘や経験だけで行動し,行動指針を文書化をして
おかないと,知らず知らずのうちに,よろず屋に
なってしまうのが人間です。

それだけに,勘や経験といった人によって価値観
が異なるものに頼りっきりになるのではなく,組
織としてなされるべきことをなす指針である事業
についての有効な定義を文書化し周知徹底する必
要があるということですね。

なんとなく定義しただけではダメです。
勘や経験とは違うのですから,必ず文書化するこ
とです。

そうでないと,スグに勘や経験の世界に逆戻りです。

まあ,この辺は拙者も頭が痛いところではあります
が,あなたは,事業についての有効な定義を持
っているでしょうか?

行き当たりばったりの行動で,「知識労力とは
関係のない分散」を行っていないでしょうか? 

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「習うより慣れよ」は大きな間違い?

「まとまりのある仕事を与えられず,要素動作だ
けを教えられるとき,学んだことを捨てる能力は
増大するどころか減少する。そのとき働く人たち
は,知識や理解ではなく経験や習慣だけを獲得す
る。さらにまた,計画するどころか知る必要もなく
単に実行しさえすればよいとするならば,あらゆ
る変化は働く人たちにとって理解不能なものと感
じられ,心理的な安定に対する脅威を意味する。」
現代の経営下P135

仕事は,習うより慣れろという世界が未だに幅を
きかせています。

理屈よりも,マニュアルに書いてあるとおりに仕
事をこなせば良いということです。

しかも,機械化が遅れていた分野では,人間が機械
のように働いてもらう必要がありました。

人間が機械であることを要求するような仕事では,
「知識や理解ではなく経験や習慣だけを獲得」す
ることがとても重要でした。

人権的な問題がありますが,そのように働いてく
れる方が,奴隷のように働いてもらうには好都合
だったと思われます。

ところが,多くの仕事が機械に置き換えられ,知識
産業の時代となりました。

そして人を奴隷のように扱うことは人権的に問題
であるとされる時代にもなったわけです。

そうなると,いままで有効であった仕事に対する
考え方を変えざるを得ません。

知識産業の時代になったがゆえに,仕事のやり方
を絶えず変えていかなくてはいけない時代となっ
たということです。

このような時代に,古典的ともいえる仕事の仕方
をされ,変化が理解不能なものと感じられ,脅威と
感じるような感覚でいると,いままでの常識を覆
すようなやり方で勝負を仕掛けてくるニューカマ
ーの餌食になってしまいます。

もちろん,仕事の中には,変わってはいけない
ものがあると思います。

高級な江戸前寿司店が,シャリを手ではなく機械
が握ってもらっては困ります。
伝統工芸品も手造りが基本であって欲しいですね。

しかし,我々の大部分は,伝統的な手法を守らな
ければならない産業に従事しているわけではあり
ません。

古い商慣習や今までと同じやり方を踏襲すれば,
やがては,市場から淘汰される産業に従事してい
る筈です。

では,あるべき仕事の仕方はどうなるのでしょう
か?

いわれたことをやるのではなく自分の役割を意識
し,なすべきことをなす(貢献する)ためにどうす
ればいいかを自らの判断で考えるということです。

もちろん,これを実践するには周囲と意見をぶつ
け合うことも必要です。
このやり方は,よくないんじゃないか?

こうした方がいいんじゃないかというコミュニケ
ーションなしに,黙って実行すると変な人になっ
てしまいます。

しかし,残念なことにまだ過渡期なのでしょうか?
われわれの意識も仕事の仕方も,昔ながらのやり
方を引きずっているように思います。

前任者がこのやり方をやっていたので,自分もそ
れに従いましたという言い訳が横行し,さらに始
末が悪いのは,上司が昔ながらのやり方を強制(パワ
ハラ)しかねないということですね。

ところが,習うより慣れろという世界に慣れ親し
んできたわれわれ人間とっては,習うより慣れろ
という世界から足を洗うことは,非常に難しいこ
とです。

気がついたら,習うより慣れろを強要し,馬車馬
のように扱ってしまうわけで,実際にブラック企
業とされるところは,未だにこのやり方です。

さて,あなたの仕事は,どうなっているでしょうか?
習うより慣れろの世界でしょうか? 

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生産性をあげる地道な習慣

知識労働では,恐怖による生産性の向上はあり
えない。自ら動機をもち,自ら方向を決めるのでな
ければ,生産的に働くことはできない。自ら何かを
生み出せなければならない。」
マネジメント上P244

現代では,恐怖による生産性の向上などありえな
いというのは,すんなり来ると思うのですが,そう
でもなかった時代の方が長かったのかも知れません。

長いこと,狩猟採集生活をしていた人間にとって,
仕事(狩り)がないということは,餓死を意味し
ていました。

時代が下っても,人間にとって,仕事を失うこと
は,餓死を意味していたので,馬車馬のように働
かされる奴隷のような仕事でも,ないよりはまし
だったわけです。

もしかしたら,今でも,多少理不尽なことや,上司
からのパワハラがあったとしても,会社を辞めた
らマズいという恐怖心が忠誠心の源泉という状態
なのかも知れません。

いわゆる超優良企業が,実はブラック体質だとし
ても,転職すれば,給与も社会的地位な地位も下
がるのがハッキリすると,人は辞めるのを我慢し
て,なんとか食い下がろうとします。

それが度を過ぎてしまったのが,電通社員の自殺
事件の本質ともいえます。

電通を中途退職すれば,電通以上の会社には,
ほぼ100%就職できませんが,プライドが許せ
なかったのでしょうね。

しかし,会社を辞めて給与が下がることはあっても,
贅沢をいわなければ求人はあります。

邪魔をしているとすれば,いわゆる上場会社に勤
めているというプライドが邪魔するかも知れませ
んが,飢えの恐怖も経済的な困窮に対する恐怖か
らも解放されたわけです。

つまらないプライドや地位を捨てる恐怖よりも,
命の方がはるかに大切な筈なのですが,そういう
風に思わない状態に追い込まれてしまうのは,悲
しいことです。

しかし,「恐怖による生産性の向上」から脱却し,
「自ら動機をもち,自ら方向を決める」というあた
らしい仕事の仕方は,人間の歴史からみると極め
て日が浅いということになりますね。

冷静な判断が出来なくなってしまうのも,無理の
ないことなのかも知れません。

では,「恐怖による生産性の向上」ではなく「「自
ら動機をもち,自ら方向を決める」ことによって,
生産的に働くにはどうしたら良いのでしょうか?

具体的には,「何かをすることに決めたら,何を期
待するかを書き留めて,定期的に検証することを
繰り返すことを通じて,自らの強みを知る」(明日
を支配するものP194参照)というフィードバック
分析です。

フィードバック分析を繰り返しながら,自らの強
みと仕事の仕方,価値観を見つけ出すことが必要
だということですね。

こうした生産性をあげる地道な習慣を積み重ねる
ことで,生産性をあげていくのが知識労働です。

さて,あなたの働く動機は何でしょうか?
じっくりと考えてみたことがあるでしょうか?

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効率化よりも差別化を追求する

「非営利組織に働くあらゆる者が何度も何度も繰
り返すべき究極の問いは,『自分はいかなる成果に
ついて責任をもつべきか,この組織はいかなる成
果について責任をもつべきか,自分とこの組織は
何をもって憶えられたいか』である。」
非営利組織の経営P159

これは,非営利組織だけに限らないことですが,比
較的あたらしい概念なのかも知れません。

そもそも,あらゆる者が自分と組織の成果と責任
を深く考える必要がなかったのです。

多くの組織において,成果とは時間当たりの生産
量であり経済的な利益をあげることでした。

今でこそ,人間は肥満による不摂生が原因で死に
至りますが,20世紀の半ばまでは,餓死する危険
がありました。

時間当たりの生産量をあげて,物資の不足を補う
必要がありました。

しかも時間当たりの生産量をあげるためには…
人間が機械のように,黙々と働いてもらう必要が
あったということです。

「あらゆる者が自分と組織の成果と責任を深く考
える」ことは,むしろ生産性を阻害する要因になっ
たかも知れません。

余計なことを考える暇があったら,黙って手足を
動かしてくれた方が良かったのです。

残念ながら,餓死と隣り合わせだった時代は,そう
せざるを得なかったのでしょう。

そして,その当時働いていた人間も,仕事が面白
いかどうかは,あまり関係なく飢えをしのぐため
に働かざるを得なかったと思います。

しかし,物資が行き渡り,人間が機械のように働か
なくてはいけない作業の多くが機械化されました。

成果は,単位あたりの生産量ではなく,ひと手間,
ひと工夫をすることによって,差別化に成功する
ことによってもたらされる時代になったわけです。

ひと手間やひと工夫をするためには,目の前の課
題を黙々とこなすだけでは,いい知恵が浮かんで
きません。

お客さまとの関わりの中から,見つけ出すわけで
すから,顧客に対する貢献と責任が要求されると
いうことです。

さて,冒頭に戻りましょう。
「非営利組織に働くあらゆる者が何度も何度も繰
り返すべき究極の問いは,『自分はいかなる成果に
ついて責任をもつべきか,この組織はいかなる成
果について責任をもつべきか,自分とこの組織は
何をもって憶えられたいか』である。」

これは,知識労働者としての仕事の仕方と生産性
について述べられているものであるということです。

ところが,未だに生産性とは,いかに効率をあげて,
目の前の仕事をそつなくこなすかということに関
心が向かってしまっているように思います。

まあ,ムリもありません。
われわれ人間は,有史以来ずっと目の前の課題を
効率よくこなすことに夢中になってきたわけです。

しかし,効率化の落とし穴は,お客さまの望んで
いない商品やサービスを効率化して自己満足に陥
ってしまうことです。

ところが,効率化よりも,差別化だの,顧客に対
する責任や貢献が大事だといわれても,違和感を
感じるのが普通なのかも知れません。

いわゆるビジネス書も差別化や顧客満足よりも,
時短や効率化を題材にした本の方が売れていると
思います。

時短や効率化よりも手間暇のかかる差別化や顧客
満足は,どうも受けが悪いような気がします。

さて,あなたが仕事をすすめていくうえで,大事
だと思うのは,それでも効率化して,さっさと早
く帰ることでしょうか?

それとも,「いかなる成果について責任をもつべき
か,自分とこの組織は何をもって憶えられたいか」
になっているでしょうか?

仕事の効率化よりも差別化を追求するのが,知識
労働だと思います。
そうでなければ,旧態依然の仕事です。

「いかなる成果について責任をもつべきか,自分と
この組織は何をもって憶えられたいか」を考え
差別化する仕事は出来ているでしょうか?

そういう自分は,どうなのよといわれると心苦し
いものがありますが,意外と見落としやすい盲点
ではないかと思います。


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情報を与え教育する責任

「情報型組織においては,あらゆる者が,上司と同
僚に対し情報を与え,教育する責任を負う。そして
全員が自らを理解してもらう責任を負う。そのた
めには,自らが負うべき責任と成果についての責
任を考え抜き,書きとめなければならない。そして
それらのことが,上,下,横の人たちに理解される
ようにしなければならない。これこそが,相互信頼
のための唯一の道である。」
非営利組織の経営P130

上司に対して教育をする責任を負うという部分が,
自然にできる職場が意外と少ないような気がします。

上司に情報を与えることは出来ると思います。
情報を与えて,あとは何を判断するかはお任せと
いう感じではないでしょうか?

上司を教育するということは,経験に重点をおい
た仕事の仕方から,情報に重点をおいた仕事の仕
方に変わりつつあることを意味していると思います。

うなぎ職人は,「串打ち3年裂き8年焼き一生」
といわれます。

経験に重点をおいた仕事だと部下は上司より経験
がありません。
しかも,経験というのは過去の蓄積です。

情報を上司に与えることは出来ても,経験のない
部下は,上司を教育することなんか出来るわけが
ないのです。

ところが,情報に重点をおいた仕事だと情報は過
去の蓄積とは限りません。
情報は,多様化しており,陳腐化も早い。

上司の経験だけでは,対応できない部分が出てく
るわけですね。

わかりやすく言うと,スマホの操作は,上司より
も新入社員の方がよく知っています。

最新のトレンドを取り入れた商品やサービスの提
案は新入社員の方が優れたアイデアを持っている
可能性があります。

部下でも上司を教育することが可能になるという
ことになりますね。

ところが,このような仕事の仕方は,われわれの多
くにとって,なじみがないものです。

学校にしろ,部活にしろ,われわれが経験してきた
組織は,経験がものをいったので,ハッキリとした
上下関係があり,ほぼ一方通行の関係でした。

更に歴史を遡ると,封建社会奴隷制度もあり上
下関係はもっとハッキリしていたのです。

それが,悪い方向に向かうと古い体育会系体質と
なって,パワハラ暴力の温床となるわけですね。

コンピュータも工作機械もない時代では,人が工
作機械の代わりをしなければなりませんでした。

人道的な問題を別とすれば,人間を工作機械のよ
うに働かせるもっとも効率のよい方法は,権力者
に絶対服従させることでした。

このような仕事の仕方に長い間,われわれは慣ら
されてきたわけです。

急に変えろといわれても,そう簡単に出来るわけ
ではありません。

上司になんとなく進言しにくい。
あるいは,生意気な奴だということで,出る杭を
打ってしまうことが未だに幅を利かせている部分
がありますね。

では,なじみがない仕事の仕方を体得するにはど
うすればいいか?
意識をしなければ,克服することが出来ません。

意識をするための方法として有効なのは,書きと
めるということです。

書きとめたものを何度も見返すことによって克服
していくということですね。

「自らが負うべき責任と成果についての責任を考
え抜き,書きとめなければならない。」といってい
る箇所は,書きとめることによって,いままでの悪
癖をあらため,経験や勘だけで付け焼刃的に対処
してきたしてきたことを超えるような,もっと次
元の高い仕事をするためのベースとなるものです。

自らが負うべき責任と成果についての責任を考え
抜き,それを書きとめることを習慣とすれば,出
る杭を打ちたいところを踏みとどまって適切な対
処が出来るようになるかも知れません。

また,部下も自らが負うべき責任と成果について
の責任を考え抜き,それを書きとめることを習慣
とすれば,ダメな上司に認められなくても,お客
さまに認めてもらえるかも知れません。

お客さまに認めれもらうということは,成果をあ
げることに繋がりますから,抜擢されるチャンス
が増えてくるわけです。

おそらく,経験だけに重点をおいた仕事では,時の
流れの早さについていけず,成果をあげることは
難しくなってくるのではないでしょうか?

業績の差が,案外こんなところにあらわれるとい
うことかも知れませんね。

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成果をもたらすべく進み始める

「非営利組織のマーケティングは,組織全体が達
成したいものを知り,組織内の全員がその目標と
その価値に合意し,成果をもたらすべく進み始め
たときに効果を発します。」
非営利組織の経営P94

非営利組織に限らず,あらゆる組織に参考になる
ことですね。
ところが,実際に実行するのは難しいことです。

組織全体の目標と価値に合意したとしても,日常
の業務はイレギュラーの連続です。

理想や理念があっても,目の前にある仕事に忙殺
されて,場当たり的な対応になると,理想や理念と
いうものがどっかへ消えてしまいます。

こうなるのは,どんな重要な会議であっても,爆発
音が聞こえればとっさに,窓から外の様子をみる
ことからわかるように,目の前におきた現象が最
優先されるように脳がプログラムされているのが
原因でしょう。

このように脳がプログラムされていないと,われ
われの命はいくつあっても足りませんね。

爆発音が聞こえても,これは重要な会議だからと
議論していたら,下手すると焼け死んでしまいます。

どんな重要な会議でも,とっさに中断できるという
本能は,ありがたいものがありますが,それが災い
となることが多いから困ったものです。

場当たり的な対応は,自然界で食うか食われるか
の世界では有効すが,知識労働社会で成果をあげ
る場合には,足かせとなります。

この足かせを取り払うことで成果をあげることが
出来るのですが,現場の仕事に没頭している立場
の人にとっては,場当たり的な対応から抜け出す
のは難しいことです。

しかも,自ら率先して,場当たり的な対応にストップ
をかけることを要求するのは,酷というものです。

やはり,ここは,大所高所から意見を言うべき立
場にいるリーダー的な役割の人が場当たり的な対
応にストップをかけるべきですし,それがまさに
リーダーとして,なされるべき仕事です。

ところが,肝心のリーダーが場当たり的な対応を
してしまうことがありますね。

特に業績が悪くなると,組織全体の目標と価値を
忘れて,資金繰りだけに没頭し,反社会的な行動
に陥るリーダーがいます。

企業の不祥事は,ほとんどこれといってもいいで
しょう。

組織全体の目標と価値と合うか合わないか?
また,組織全体の目標と価値からして,廃棄縮小
すべきものか?

そして,組織全体の目標と価値として,なされる
べき仕事は何か?

これを考えないと成果をあげることは難しいとい
うことですね。

さて,あなたの仕事は,組織全体の目標と価値し
ているでしょうか?

目の前の仕事に没頭して,そんなことを考える余
裕すらないのであれば,一度立ち止まって考える
必要がありそうですね。

われわれは,成果をもたらすべく進み始めなければ
ならないのですから…

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