あなたの能力や精神状態を破壊させる可能性がある仕事

「企業を企業たらしめているものは,それが効率
中心ではなく成果中心であるところにある。」
マネジメント上 P175

歴史をひも解くと…
企業を企業たらしめているものが,効率中心だっ
た時代があったのではないかと思います。

ものが溢れていない時代は,単位当たりの生産量
を増やすことが,成果とイコールだったハズです。

特に,農業の生産性が低く,食品冷凍技術もないに
等しかった時代は,単位当たりの生産性が低いと
餓死することを意味しました。

単位当たりの生産量を増やすことが,成果とイコ
ールであり,生死の分かれ目だったがゆえに,人間
というのは,もともと効率を重視する傾向がある
といえるのではないでしょうか?

ところが,いまはモノがあふれています。
もはや,単位当たりの生産量の増大は,下手すると
在庫の山を築き,成果とは無縁のものになりました。

生死の分かれ目も,単位当たりの生産量ではなく
在庫の山の高さに変わっていったわけですね。

効率よりも成果をあげること。
すなわち,成果とは差別化を意味することになっ
たわけです。

しかしながら,効率化が生死の分かれ目だった歴
史があるだけに,人間はもともと効率を重視する
傾向にあるように思います。

巷にあふれているツールやノウハウも,よく考え
ると効率化に貢献するものです。

効率をあげることが,必ずしも成果と直結しない
にも関わらず,効率があがれば成果がもたらされ
るという錯覚を生んでいるように思います。

その結果,どんなに努力しても成果があがらない
時代へと変わってしまったのです。

もちろん,いま目の前にある仕事を効率化して,
時間を短縮することで,成果があがることもある
でしょう。

しかし,いま目の前にある仕事が,あまり意味の
ない仕事だったらどうなるのでしょうか?

効率化に関するツールやノウハウの全部とはいい
ませんが,大半は,いま目の前にある仕事が意味の
あるものなのか,否かを教えてくれません。

あまり意味のない仕事を効率化するツールを使っ
て,10分から5分に短縮しても,成果はあがらな
いのです。

効率化のツールやノウハウが効果を発揮するのは,
あくまでも,意味のある仕事を効率化したときだ
けなのです。

本当は,効率化のツールやノウハウの注意書きに,
「意味のない仕事を効率化しても,本体の性能を
十分に発揮できないだけでなく,あなたの能力や
精神状態を破壊させる可能性がありますのでご注
意ください。」と書いてくれたらいいんですけどね。

さて,あなたの仕事は効率に軸足が置かれている
でしょうか?

それとも,差別化に軸足が置かれているでしょうか?

一度,じっくり考えた方がいいかも知れませんね。
案外,冷や汗ものだったりしますけど…
自分の場合は(苦笑)

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