外の世界における本来の任務と成果に目を向ける

「ほとんどの人が下に向かって焦点を合わせる。
成果ではなく努力に焦点を合わせる。組織や上司
が自分にしてくれるべきことを気にする。そして
何よりも,自らがもつべき権限を気にする。その結
果,本当の成果をあげられない。」
経営者の条件P78

われわれは,努力という言葉の響きに魅せられます。
上手くいかないときでも,これだけ頑張ったとい
うことで,努力が免罪符になってしまうこともあ
ります。

人間がクレーンやブルドーザの役割を果たしてい
た肉体労働の時代では,努力と成果が密接な関係
にあったので,努力の占める割合は,きわめて重要
でした。

努力が言い訳に使われるのも無理もないのかも知
れません。
しかし,いまや知識労働の時代です。

もちろん,努力しなくても,成果をあげるほど甘く
はありません。
努力は,いつの時代でも必要です。

しかし,いくら努力しても,間違った努力をしたら
報われないということですね。

知識労働社会で成果をあげるために必要なのは差別化です。

努力ではなく成果(つまり差別化できるものはないか?)
からスタートし,そのあとで今まで以上に
努力するのが理想です。

また,「組織や上司が自分にしてくれるべきことを
気にする」結果として,出る杭は打たれるのを恐れ,
「自らがもつべき権限を気にする」というのも,放
っておけば大抵の人はこのように行動します。

自分の所属している組織を中心にものを考えると
いうのも,本能的な部分なのかも知れません。

特に自給自足の狩猟採集生活では,すべての成果
物は組織の中で調達してきたわけです。

組織の中で,スタンドプレーを慎み,自分は人畜
無害な存在であるという印象を持たれなかったら,
食糧の分配を受けることが出来なくなってしまいます。

村八分は,すなわち死を意味することでした。
組織のことだけで,頭がいっぱいというのは,生き
延びるためには理にかかった行動でした。

ところが,知識労働社会では,成果はお客様がもた
らしてくれます。

組織は大事ですが,組織の中で一番偉いのは,上司
でも社長でもなくお客様です。

そして,組織の中で後ろ指を指されることがあった
としても,それをお客様が望んでいるのであれば,
スタンドプレーもときには,必要なことです。

しかし,こうなったのは,人類の長い歴史からする
と,つい最近のことです。

組織中心から,お客様中心の世の中になったわけ
です。

努力ではなく成果に着目することを苦手とし,組
織の中心でしかものを考えることが出来ないとい
うのも,自然の成り行きですね。

しかし,それでは皆が同じように行動するので成
果は望めないということになってしまいます。

繰り返しになりますが,現代社会における成果と
は差別化だからです。

さて,あなたが中心に据えているのは,努力でしょ
うか?
それとも成果でしょうか?

そして,自分の行動は組織の論理が中心でしょうか?
それとも,お客様の論理が中心になっていますか?

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