「組織を評価する基準は天才的な人間の有無ではない。平凡な人間が非凡な成果をあげられるか否かである。」経営者の条件P113天才的な人間が何を意味するか難しいところです。天才的な人間が一代で財を成すカリスマ的な経営者を指しているのであれば,そのよ…
「今日では,知識だけが意味ある資源である。もちろん伝統的な『生産要素』,すなわち土地,労働,資本がなくなったわけではない。だがそれらは,二義的な要素となってしまった。」ポスト資本主義社会P56企業の競争力がヒト・モノ・カネといわれますが,それが全て…
「陳腐化したものの廃棄抜きに新しいことに取り組む戦略計画は,いかなる成果も生むことがないといってよい。」マネジメント上P159戦略計画で最優先すべきことは,いきなりあたらしいものに飛びつくのではなく,廃棄が先であるということです。ところが,これが…
「組織の目的は,凡人をして非凡をなさしめることにある。」(マネジメント 中 P99)組織の目的は傑出した才能をもった人間が非凡なことを達成することであるということだと,多くの人はがっかりするでしょうね。凡人をして非凡をなさしめるとあれば,頑張ってみ…
「フィードバック情報は,働く者自身がそれによって自らの仕事ぶりを評価し,方向づけすることに資するものである必要がある。理想は,わざわざほめたり叱ったりする必要をなくすことである。すでにフィードバック情報によって,本人が知っているからである。」…
「管理はすべて経済的な視点から行うべきであって,倫理的な観点から行ってはならない。 」「最小の労力で基準からの逸脱を防げばよい。」マネジメント上P268昨今の世の中は,内部統制がうるさくなったので,「最小の労力で基準からの逸脱を防げばよい。」と…
「仕事ができないことを,設備,資金,人手,時間のせいにしてはいけない。それではすべてを世の中の責任にしてしまう。よい仕事ができないのをそれらのせいにすれば,あとは堕落への急坂である。」非営利組織の経営P207上手くいかないときににお金がない優秀な人…
「学ぶことのできない資質,後天的に獲得できない資質,初めから身につけておかなければならない資質が一つだけある。才能ではない。真摯さである。」マネジメント中P30リーダーの資質として身につけておかなければならないのは,真摯さです。真摯さの定義は難…
「非営利組織に働くあらゆる者が何度も何度も繰り返すべき究極の問いは,『自分はいかなる成果について責任をもつべきか,この組織はいかなる成果について責任をもつべきか,自分とこの組織は何をもって憶えられたいか』である。」非営利組織の経営P159責任成果…
「傑出した仕事をする者を事前に知る方法はない。実際に仕事をさせるしかない。逆に,最も頼りにならない方法が学校の成績である。」断絶の時代(第15章)学校の成績は良かったけれども,成果をあげられない人や学校の成績が悪かったけれども,成果をあげる人がい…
「働く者が満足しても,仕事が生産的に行わなければ失敗である。逆に仕事が生産的に行われても,人が生き生きと働けなければ失敗である。」(マネジメント基本と原則P57)いわゆるブラック企業を巡って,いろいろと話題になっています。働く者と生産性のバランス…
「イノベーションの機会は,イノベーションを行おうとする者と体質があっていなければならない。重要であって意味がなければならない。さもなければ,忍耐強さを必要としかつ欲求不満を伴う厳しいイノベーションの仕事はできない。」イノベーションと企業家精…
「事業のマネジメントは,いかに経営学が健全であり,いかに経済分析が慎重であり,いかに諸々の手法が優れていたとしても,常に人間的な要因に戻る。」現代の経営上P129人間が必ずしも合理的に行動するわけではないことを示唆していますね。机上の空論ともいい…
「未来に関わるビジョンのうち必ず失敗するものは,確実なもの,リスクのないもの,失敗のしようのないものである。」創造する経営者P254いわゆる事なかれ主義です。人間は上手くいっているときは,保守的になり,切羽詰まったときはリスク志向になります。確実に…
「情報型組織においては,あらゆる者が,上司と同僚に対し情報を与え,教育する責任を負う。そして全員が自らを理解してもらう責任を負う。そのためには,自らが負うべき責任と成果についての責任を考え抜き,書きとめなければならない。そしてそれらのことが,上,…
「既存の企業が企業家精神を発揮するには,自らの製品とサービスが競争相手によって陳腐化させられるのを待たず,自ら進んで陳腐化させていかなければならない。」(イノベーションと企業家精神P180)成功は捨て去れという言葉を耳にしたことがあると思います。…
「われわれは,繰り返しミッションを見直していく必要がある。人口構造が変化したがゆえに,あるいは成果をあげなくなったものを廃棄しなければならないゆえに,さらにあるいは目標を達成したがゆえに,ミッションそのものを見直していく必要がある。」非営利組…
「好きなことをすることが,貢献,自己実現,成功につながると考えた者のうち,実際にそれらのものにつなげた者はほとんどいなかった。」明日を支配するものP215夢は叶わぬものということでしょうか?自分がなりたい職業やこうありたいという理想は,実現しないも…
「支出配分の変化ほど,組織の経営戦略にとって,脅威としても機会としても大きな意味をもつものはない。」明日を支配するものP62若者のクルマ離れ,バイク離れがよく言われます。スマホにお金をかけるようになったからですね。また,コロナ禍によって,おうち…
「サービスとは,マネジメントの憶測や,社長と大手ユーザーの雑談によって評価すべきものではない。体系的,客観的,定期的に顧客に聞くことによって評価すべきものである。」現代の経営上P91サービスの難しさを物語っていますね。「マネジメントの憶測や,社長…
「成果を「成果をあげるには自由に使える時間を大きくまとめる必要がある。大きくまとまった時間が必要であること,小さな時間は役に立たないことを認識しなければならない。」経営者の条件P73受験生の頃,電車の待ち時間のわずかな時間でも無駄にしないように…
「成功に必要なものは,ある小さな特定の発展だけである。」創造する経営者P245成功に必要なものは,画期的なもので,業界に革命を引き起こすものでなければいけないと思ってしまうものです。古くは,エジプトのピラミッドや万里の長城なんかが思い浮かびます。…
「目標は,大義ではなく費用対効果に関わるものとしてとらえなければならない。いかに努力しても達成できない目標は目標として間違っているとすべきである。」イノベーションと企業家精神P215われわれは,こうありたいという夢や希望を持っています。しかし,競…
「大きくなること自体に価値はない。良い企業になることが正しい目標である。成長そのものは虚栄でしかない。」マネジメント基本と原則P260大きくなること自体に価値はないといわれても大きくなること,あるいは,大きく見せようとするのが人間の性なのかも…
「知っている仕事は易しい。そのため,自らの知識や能力には,特別の意味はなく,誰もがもっているに違いないと錯覚する。逆に,自らにとっては難しいもの,不得手なものが,大きく見える。」創造する経営者P115隣の芝生は青く見えるということですね。人間の習性…
「企業家的なビジョンは,社会や知識のすべての領域にわたるものではなく,一つの小さな領域についてのものであるという事実にこそ,活力の源泉がある。」創造する経営者P245業績のカギは集中ということですね。ところが,あれもこれもやりたくなるのが人間です…
「目標が最大化にあったのでは目標は決して達成されることがない。それどころか達成に近づくほどいっそうの努力が求められる。」イノベーションと企業家精神P211比較的やさしい問題で,常に80点をとるというのは,努力すれば可能です。しかし,常に100点をとる…
「成果をあげるには,チェックポイントは二つ設けることが望ましい。一つは中間点,例えば九ヶ月後である。もう一つは終わりに近く,次のアクションプランの策定に入る前である。アクションプランなくしては,すべてが成り行き任せとなる。途中でアクションプラ…
「うまくいってるときこそが,外からの助け,良き師の助けが必要なときである。成果をあげるほど,目の前の仕事,緊急の仕事に没入しているおそれがある。そのとき,経験豊かな師が,『それは意味のあることか。自らの最高のものを引き出しているか』を聞いてくれ…
「奇跡の困る点は,それが起こりえないということではなく,頼りにならないことにある。」P.F.ドラッカー経営論P235苦しいときの神頼みというやつです。おそらく,これは人間らしさにもつながってくるのかも知れません。少なくとも犬や猫は苦しいときの神頼みを…